軽量鉄骨造の一戸建て

こんにちは空き家の売却相談ナビです。今回は「軽量鉄骨造の家を売りたいんだけど幾らで売れるかな?」「空き家になっている実家が軽量鉄骨造なんだけど価値はどれくらいだろう?」といった疑問にお応えするため、不動産売買の専門家である管理人が軽量鉄骨造住宅の築年数と売却相場の関係について調べさせていただきました。

軽量鉄骨造の一戸建てではハウスメーカーと建売で建物価格の下落幅の違いが大きいです。また、解体時に鉄骨を売ることができるため、一般的にRC(鉄筋コンクリート造)や木造に比べ解体費用が安い傾向があります。

軽量鉄骨造の一戸建ての価値

軽量鉄骨造の不動産の価値や売却相場を求める公式は「土地の価値+建物の価値=不動産の売却相場」となります。

土地の価値を求める場合「相続税路線価から算出する方法」が簡単に計算できるのでオススメです。不動産業者の間でも利用されている方法ですし、レインズなどの取引データが見れなくても簡単に計算ができます。

軽量鉄骨造の築年数と価値の関係

不動産の評価で最も難しいのが建物の評価です。建物価値の求め方は「建物の売出価格を決める評価・査定方法」で掲載していますが、軽量鉄骨の場合、解体後の鉄骨を売ることができるため、同規模の木造住宅などに比べると築年数が経過した物件でもマイナス幅が小さいです。

レインズなどのデータから調べた概算の軽量鉄骨造の建物市場価値については下記のような推移になることが多く、同一築年数の場合、木造平屋建てに比べると若干、価値の下落幅が大きいことが多いでです。

築年数 建物価格
築5年 新築価格の65%程度
築10年 新築価格の45%程度
築15年 新築価格の25%程度
築20年 新築価格の10%程度
築25年 0万円程度
築30年 -50万円程度
築35年 -50万円程度
築40年 -50万円程度
築45年 -50万円程度
築年数 建物価格
築5年 新築価格の75%程度
築10年 新築価格の55%程度
築15年 新築価格の40%程度
築20年 新築価格の28%程度
築25年 新築価格の16%程度
築30年 新築価格の8%程度
築35年 0万円程度
築40年 -50万円程度
築45年 -50万円程度

仮に新築時の価格を2000万円と仮定すると下記のような推移で建物価格が下落していきます。通常の木造2階建て物件に比べると解体費用が安いことが多いため、築40年など、古かったとしても解体費分のマイナスは50万円程度のケースが多いです(建物の大きさなどによります)。

軽量鉄骨造の建物の価格推移

また、法定耐用年数は軽量鉄骨の場合、木造(22年)より短い19年となっていますが価値が0円になるのは建売でも19年ではなく、25年あたりのことが多いです。また、ハウスメーカーの場合、価値の残存率が高く、築30〜35年程度で0円になることが一般的です。

ハウスメーカーの軽量鉄骨造

セキスイハイムの住宅の記事でも書いていますが、管理人は不動産投資用にセキスイハイムの一戸建てを一つ持っています。軽量鉄骨造で築30年以上経過した物件でしたが、建物価格の概算価値は0円以上でした。

築15年の軽量鉄骨造一戸建ての価値の計算

最後に具体的に軽量鉄骨造の売却相場(価値)について計算していきたいと思います。ハウスメーカーが作った新築時2000万円の不動産の場合、築15年だと建物価格は800万円程度(2000×0.4=800)残っているケースが多いので「建物=800万円」と仮定します。

相続税路線価

土地については神奈川県横浜市鶴見区市場富士見町の上記、赤丸(235D)の地域で計算していきたいと思います。相続税路線価は235,000円となり、仮に、土地の面積が80㎡の場合「235000÷0.8×80=2350万円」が土地の概算価値になります。

計算方法の説明

該当地域の相続税路線価は路線価図全国地価マップから調べることができます。また、土地の価値を求める方法(積算価格法)については「相続税路線価から算出する方法」で掲載しています。

そのため、神奈川県横浜市鶴見区市場富士見町にある80㎡の土地付き一戸建て(築15年・軽量鉄骨造)の価値は「800+2350=3150万円」が相場ということがわかります。

軽量鉄骨造の一戸建ての価値まとめ

いかがだったでしょうか?すべての不動産について今回計算した通りに行くわけではなく、リフォームやリノベーションをしている場合、価値が異なります。

しかし、今回紹介したような方法を利用し、不動産の売却相場を知ることで不動産会社に騙されたり、相場より大幅に安く売ってしまうリスクを下げることができます。今回の記事が一戸建て売却の参考になりましたら幸いです。