こんにちは空き家の売却相談ナビです。今回は家や自宅を売る登記で必要になる書類について記載していきたいと思います。なお、こちらの「家や自宅を売る時に必要な書類」と一部重複している書類がありますが重複している書類は2点用意する必要は無く、1点のみ用意すれば問題ありません。

空き家を売る時に必要な登記手続き

登記に必要な書類

家を売る時に必要な登記は「売買による所有権移転登記」「相続による所有権移転登記(相続登記)」「抵当権抹消登記」「住所・氏名変更登記」が必要となります。

この中で絶対に必要なのが売買による所有権移転登記で買主と売買契約書を締結したのちに司法書士に依頼する形で登記申請を行います。なお、家を売る手続きの流れにつきましては「家や自宅を売る流れ」で詳しく解説しています。

売買による所有権移転登記で必要な書類

家や自宅を売る時には売買による所有権移転登記をしなければなりません。売買による所有権移転登記は買主が権利者、売主が義務者として共同で申請するのが原則ですが、一般的には売買代金の授受と登記済証、登記識別情報、印鑑証明書など必要書類の受け渡しを同時に行い、司法書士が代理人となり手続きを行います。

登記申請に必要な添付書類は下記の様になっておりこの中で売主が用意しなければならないのは「登記済証(登記識別情報)」「印鑑登録証明書」「固定資産評価証明書」のみとなります。

必要書類

  • 登記原因証明情報(司法書士が作成)
  • 登記済証・登記識別情報(売主が用意)
  • 印鑑登録証明書(売主が用意)
  • 住所証明情報(買主が用意)
  • 代理権限証明情報(司法書士が作成)
  • 固定資産評価証明書(売主が用意)

また、売買による所有権移転登記の登録免許税は下記の様になっておりますが原則として所有権移転の登記費用は買主が負担しますので売主には関係ありません。

原則 課税価格×1000分の20
土地の売買 課税価格×1000分の15(特例措置の場合)
建物の売買 課税価格×1000分の3(特例措置の場合)

相続による所有権移転登記で必要な書類

相続による所有権移転登記

被相続人(亡くなった方)の家を売る場合で相続登記が完了していないケースでは「相続による所有権移転登記」を行った後に「売買による所有権移転登記」を行います。

相続による所有権移転登記は「遺産分割協議に基づく相続登記」「法定相続分に基づく相続登記」「遺言に基づく相続登記」の3種類に分類されますが今回は最もよくある遺産分割協議に基づく相続登記について必要書類を記載します。

相続登記で必要な書類

遺産分割に基づく相続登記で必要な書類は下記の通りです。実際には下記以外の書類も必要になる場合がありますが不動産会社や司法書士の指示通りに書類を取得すれば問題ありません。

手続きの難易度は相続人の数によって異なります。また、海外に居住している相続人がいる場合は在留証明、署名証明(サイン証明)が必要になります。

必要書類

  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本・除籍謄本・改正原戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本(抄本)
  • 被相続人の住民票(除票)の写し
  • 遺産分割協議書
  • 相続人全員の印鑑登録証明書

抵当権抹消登記で必要な書類

金融機関などで不動産を担保に借入をした場合、登記簿の乙区に抵当権設定登記がなされます。この抵当権を抹消する手続きが抵当権抹消登記ですが住宅ローンが残っている家や自宅を売るケースでは「抵当権抹消登記」を「売買による所有権移転登記」と同時に行います。

抵当権抹消登記に必要な書類は下記の様になっており、すでに住宅ローンをすべて返済している場合は解除証書、弁済証書など登記原因証明情報を用意する必要があります。

必要書類

  • 登記原因証明情報(解除証書・弁済証書など)
  • 登記済証・登記識別情報
  • 代理権限情報(委任状など)

登録免許税は不動産一個につき1000円です。普通の家を売るケースでは滅多にありませんが同一申請で20個以上の不動産の抵当権を抹消する場合は20,000円と少しお買い得(?)で申請を行うことができます。

住所・氏名変更登記で必要な書類

登記簿
登記簿上、不動産の所有者については住所と氏名、持ち分が登記されています。引越しや婚姻などにより住所や氏名が変更になった時には変更登記を、登記されている住所や氏名が間違っていた時には更生登記をする必要があります。

一般の売買では家購入時の住所と家を売る時の住所が異なっていることはよくあり、売主の住所が登記簿上の住所と異なる場合は「住所・氏名変更登記」を行った後に「売買による所有権移転登記」を行います。

住所・氏名変更登記で必要な書類

必要な書類は下記の様になっており、他の登記と一部重複しますが重複している書類については1通取得すれば問題ありません。

必要書類

  • 登記原因証明情報(住民票の写し・戸籍謄本など)
  • 代理権限証明情報(委任状など)

運営者

それぞれの登記で必要な費用につきましては「不動産売却時の登記費用」で記載しています。最も手続きが複雑になるケースではすべての登記をしなければ家を売ることができません。そのため、手続きをスムーズに行うためにも窓口となる優秀な不動産会社へ売却を依頼することが大切です。今回の記事が空き家売却の参考になりましたら幸いです。